RIDER BLOG
4月13日 南三陸~石巻
本日素晴らしい快晴です。
南三陸町で僕らの活動を復興支援だと認めてもらいボランティアテントで一泊させていただきました。
しかし相変わらず強風が襲って来ます。そして寒すぎます。
今日は石巻BLUE RESISTANCEでの移動&ライブ。
さようなら南三陸!1日も早い復興願っています。そして必ずまたきます。
昨日風の中死ぬ気でペダルを漕いだせいで足はパンパンですが、いきなり登り坂があります。
しかも砂利が道の脇に残っていてすごく走りにくい。
登り坂を立ち漕ぎで息を切らしながら走っていると前輪が大きめの砂利にのりあげてしまい自転車の背負っていたギターごと転倒。
膝負傷。
民家の前でしばらく動けずただ青空を見つめます。
すると民家の中からおばさんがでてきます。
「どうしたの?」
おばさんSay。神戸まで自転車で向かっていて今日石巻まで行かなければ行けない事を説明すると
「うちに軽トラックあるから自転車積んで乗せて行ってあげるよ。」
って。
「いいんすか?!マジすか!ありがとうございます!めちゃラッキー!」
とは言えるわけもなく自転車と自分の身体を起こして一言つぶやき走り出します。
「僕…カミングライダーっすから…」
孤高のカミングライダーを乗せた自転車は、南三陸町を抜けると北上川沿い45号線を走ります。
雄大な大自然の中を走り抜けます。河川敷では野球をする人やつりをする人など日曜日をエンジョイされている人達が。
そんな人を横目に曜日なんて関係無くカミングライダー走りつづけます。今度は釣りしに車で来よう。
北上川沿いも地味な風が吹き付けなかなか思うようにスピードが出ません。電車に乗りたい。
そして45号線を足の痛みと風に耐えながらひた走り石巻に到着。
そこで入り待ちをしてたのが彼。
ようやく仮面ライダーがカミングライダーに差し入れを持って来てくれました。実は仲良いんです。!
石巻の中心部にはこんな感じて石ノ森章太郎先生の書いたキャラクターの像がいっぱい建てられています。
憧れのヒーロー仮面ライダーに旅の安全と力をくださいと祈りをささげます。
ライブの前に石巻の沿岸部の津波で建物が流されてしまった場所に向かいます。
建物の土台だけが沢山残った大地には献花台とこんな看板が。
がんばろう石巻!この大地の一日も早い復興を願ってます。
そしてこの地で亡くなった方々に手を合わせてきました。
先ほどの看板があった場所のすぐ向かいに一軒だけ建物の残る場所が。
行ってみると黄色いケータリングカーが止まっていて建物の中からおじさんがでてきます。
このおじさんがまさかの地元の有名人。
石巻焼きそばを発案し全国各地にケータリングカーで出かけているとの事で自分が新聞に載った記事を集めて印刷したものをすぐにくれます。自己アピールが半端ないっす。見習います。
そんなおじさんの話を聞くと震災の日、一度津波にのみ込まれながらも流れてきた木の板に乗って九死に一生を得たとのこと。
そして一緒に暮らしていた奥さんは行方不明のまま、まだ帰ってこないと話してくださいました。
周辺の住民はもうこの土地には住みたくないと出て行く中で、おじさんは石巻の復興を信じ、そして奥さんが帰る場所を間違えないようにあえて他の人が住みたくないという場所に一人住んでいるのです。
おじさんの想いに胸が熱くなります。
おじさんありがとうございます。
奥さんが帰ってくることを僕も願いながらおじさんの想いも乗せて神戸までたどり着きます!
このポーズはがんばろう石巻のポーズらしいです。この先もこのポーズをしながら自転車漕ぎますね。
そして本日のライブ会場石巻BLUE RESISTANCEへ。
BLUE RESISTANCEも4月11日に出演させていただいた大船渡FREAKS同様、東北ライブハウス大作戦でできたライブハウスです。
こちらのホールにも募金をされた方が書いた木札がたくさん敷き詰めてありました。みなさんの想いがライブに詰まっています。
地元バンド3組の中に入れてもらいライブやらせていただきます。「本当に神戸まで自転車で行くんですか?」と地元バンドの方に何回聞かれたかわかりません。
石巻のバンドマンの方はいかついナリの方々が多く、いじめられっこの僕は、かなり萎縮します。
そしてライブスタート。カミングライダーはトリの出演で地元バンドさんからはじまります。
石巻のみなさんはステージの近くまで来てライブをみる方が多くて本当にライブ好きな方が多いのかなと思います。
盛り上がり方も素晴らしくライブハウスが遊び場になってて、僕もテンションがあがります。なにより出演のアーティストさんもお客さんも笑顔が素晴らしい。
僕もお客さんに笑顔を届けたい。そして復興への想いも歌いたい。気合いを入れてステージに上がります。
石ノ森章太郎先生の町、石巻から仮面ライダーのパワーをいただこうと、この日から登場SEを仮面ライダーの主題歌に一新。
自転車に乗り颯爽とカミングライダーがステージに登場。そして地元バンド同様にステージの一番近くで沢山の方が見てくれています。初めての場所で歓迎されている。
見ている人の笑顔がもっと笑顔になるように残りの体力と気力を注ぎました。
この3日間津波で流された場所を見たり出会った人から聞いたりした話しを胸に、そして石巻の復興を願い力一杯歌いました。みんな僕の歌を涙ながらに聞いてくれた。最後は全員で大合唱。
みんな伝わった事が嬉しくて、今日まで全てが報われました。
今日の思い忘れずに神戸まで運びます。神戸でみなさんの辛かった事も生きているよろこびも全部歌います。石巻のみなさん本当にありがとうございます!
ライブ終わって見ていただいたみなさんにTシャツに寄せ書きをしていただき、お礼に今日からカミングライダーステッカーを僕の直筆コメントを付けてお配りします。沢山の方に寄せ書きを書いていただき一人一人とお話しをさせてもらいました。
「僕も家が流されたんですが歌で勇気をもらいました。」
とか
「感動で涙が止まりませんでした。また石巻絶対来てください。」
とか涙が出そうなぐらい嬉しい言葉をたくさんいただき、全員と固い握手をさせてもらいました。
なにより、あの怖そうだった地元バンドマンの方々が
「はじめて歌で泣きました!ありがとう!」
と言ってくれたのが嬉しかった。
BLUE RESISTANCEスタッフのみなさんと。
ライブが終わり問題はこの後。初めて来た石巻で泊まるとこなんてありません。石巻を走っている間
「この建物と建物の隙間なら寝れるな。」
とか
「駅って夜中開いてんのかな。」
とか
「石巻焼きそばのおじさんのケータリングカーの中って広いのかな。」
とか考えていました。
BLUE RESISTANCEの山村さんに「泊めてくれ」土下座でお願い。
山村さんSAY
「いや、僕の家は布団無いしなにより嫁がいるので。」
とキッパリ断られる。新婚は無理だ。
石巻の寒空の下、どこに寝るか寝床探しの旅に出るため自転車に荷物をくくり出そうとすると。
「カミングライダーさん。嫁のオッケー出ました!」
と、山村さん。えっ?聞いてくれてたんすかっ?
しかし山村さんに
「嫁さんが眠いって言ってます」
と言われ慌てて少し離れた山村さん宅まで自転車で飛ばします。
間違いなくこの旅一の全速力。
足が悲鳴をあげるほどの速さで石巻の町を走り、足が千切れる前に山村さん宅に到着。
恐縮しながら家に入ると歓迎してくださり宴は夜中まで続きまた眠れませんでした!
山村さん夫婦に感謝。
こうして津波の被害を受けた被災地での3本目のライブを終えました。
被災地でライブをやらせてもらう事でどう想われるかという不安は完全になくなりました。
それは東北のみなさんの暖かい眼差しや感動の涙を見て同じ気持ちを共有できているという自信ができたからだと想います。
ライブを見てくれたみなさんのおかげです。
僕を仲間にしてくれて本当に本当にありがとうございます。
この自信を胸にまた神戸に向かって走り出します。
明日は石巻~仙台へ向かいます。未開の地でどんな出会いがあるのか楽しみです。
本日素晴らしい快晴です。いろんな人の言葉を自転車に乗せ、明日も西へ進め!カミングライダー!
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現在カミングライダー2014は盛岡から神戸に向かって激走中!!
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貴方の応援ツイートが彼のペダルを漕ぐ力になるはずだから!!
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